石油精製を中心として石油化学等を組み合わせた ｢石油コンビナート｣は、昭和30年代後半から日本各地に建設され、日本の重化学工業発展の基盤として、我が国経済の高度成長に大きく貢献してきました。

　しかしながら、時代の流れと共に石油コンビナートを構成する各企業におきましては、内外の熾烈な競争にさらされてきたことから生産性の抜本的強化を図り、国際的にも対抗できる強靭な競争力を確立することが急務となってきたことに加え、我が国固有の問題として、将来に向けた資源・エネルギー消費の最小化や環境問題への対応といった時代の要請に応じる必要性にも迫られてきました。

　そのような国際競争力が高く、環境に配慮した最適な生産体制を構築する為には、企業や業種といった枠組みを越えた同一業種企業間での、あるいは石油精製を中心とする石油化学、その他産業等とのより高度な一体運営が必要との気運の高まりもあり、石油産業および石油化学産業の20 社は平成12年5月、石油コンビナート高度統合運営技術に関する試験研究及び各社の技術向上、実用化を図る技術研究組合として、「石油コンビナート高度統合運営技術研究組合」を設立、経済産業省からの支援を受けてコンビナートの競争力強化と再生を目指すコンビナート・ルネッサンス事業（RING事業）を開始いたしました。